2014年05月21日
大型ウナギの定着性
中流の淡水域で大型狙いのウナギ釣りをしていて、よく考えさせられるのが「ねぐら」への固執性、定着性だ。これは、かなり強いように感じている。
そう感じている理由を少し書こう。
大型ウナギが釣れたポイントは強く印象に残っている。大型が居着く条件が揃っているだろうという思いもあって、年をあけて何度も竿を出してみるのだが、同じポイントで大型が釣れることは珍しい。まれに釣れる場合はたいがい大場所だ。
これだけでも「ねぐらへの定着性が強いのでは…」と想像できるが、どうだろう。そもそも数が多くない大型ウナギについてのことだから、よく分からないというのが本音だけれど。
ここからは、ボクの想像の話。
夜釣りをしやすい場所で大型が釣れることは珍しい。これは間違いないことだと思う。
でも、
誰も決して夜釣りをしない場所で、しかも、大型が居着いていそうな雰囲気なのに、釣れないことも多い。そんな場所をすべて思い返してみると、アユ釣り師だけは入る場所であることが多い。
(ボクもアユ釣り師だからよく分かる)
何が言いたいかというと、
アユ釣り師は深場で根掛かりすると糸を切る。つまり、ハリの付いたオトリアユが川底に残される。それを丸呑みした大型ウナギが死んでしまうことも多いのではないか…。そう思うのだ。
このことは、オトリアユに限らず、ウナギ釣りの仕掛けでも同じだろう。ここぞという場所では特に、根掛かりしないよう努力することが必要ではないかと思っている。
ここからは、おまけで
ウナギの定着性や帰巣性についての科学調査の話。
(東海大学出版会『旅するウナギ』より)
◆浜名湖に流入する川で行われた標識放流調査では、3年間で移動した範囲が、最大でもわずか流程710mだったそうである。
◆ヨーロッパウナギやアメリカウナギの調査例では、大部分が放流地点から数十メートル以内で再捕獲されたという。
◆採集地点から上流または下流に10〜17㎞離れた地点に発信器をつけたアメリカウナギを放流したところ、56%は平均9日で元の場所に帰ったそうである。
ぶんや
Posted by うな研管理人 at 03:08
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